こんにちは、医学部専門予備校の医進会です。
今回は、2026年度の浜松医科大学医学部 一般選抜(前期日程)に現役合格した医学生に、高校3年生の1年間を振り返ってもらいました。
筆者は、高校2年生の12月に生物選択から物理選択へ変更したため、高校3年生の4月時点では物理の基礎も十分に身についていない状態でした。
それでも、1年間の学習を積み重ね、浜松医科大学医学部への現役合格を果たしています。
この記事では、高3の4月から受験本番までの勉強法や生活リズム、メンタルの保ち方、実際に使用した参考書などを、時系列でご紹介します。
また、2027年度 浜松医科大学の入試形態の予想についても聞きました。
「今の成績からでも医学部を目指せるだろうか」「受験までの1年間をどう過ごせばいいのだろう」と悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
この記事は、現役医学生が自身の受験経験をもとに執筆しています。
実際に経験したからこそ伝えられることを大切にするため、文章の表現や口調は、できる限り執筆した本人の言葉をそのまま掲載しています。
受験勉強の進め方や考え方は一人ひとり異なりますが、本記事がこれから医学部を目指す受験生の参考になれば幸いです。
執筆者:現役 浜松医科大学医学部1年生(2026年度 一般選抜〈前期日程〉合格)
高3:4月から7月
勉強面:焦りは厳禁!最後の基礎固めの時期
高校3年生の4月から7月の間で一番大切にしたことは、苦手な科目をなくすということです。
医学部では全科目で高得点を取ることが要求されるため、苦手な科目が足を引っ張っていては合格の可能性が低くなります。
具体的には、河合塾主催の全統記述模試で偏差値が60を切る科目はなくすということが目標でした。
特に現役生は、今までの英語と数学の勉強が大変で、理科の勉強に手が回っていない方が多いと思います。
理科について
物理
物理は、それぞれの公式の本質(公式を使ってどんな原理を説明しているのか)を理解できていなければ、どんなに問題演習を積んでも、数値を少し変えただけの問題に適応できません。
そのため、まずは公式の説明をよく読み、基本問題を解くことで公式の流れや本質をつかむことを優先しました。
おすすめの参考書は良問の風です。
この問題集を2,3周すれば、全統記述模試で偏差値60は充分に狙えます。
使っていた参考書▼
- 良問の風
- 基礎問題精巧
化学
化学は、理論化学を完璧に仕上げることを意識しました。
無機化学や有機化学、高分子などは暗記が多く、内容も理論化学と比べたらそこまで重くないので、夏以降から本格的にやりだしてもなんとか間に合います。
しかし、理論化学は間に合いません。
暗記より計算が多く、また、計算量も多いのである程度経験を積まなくてはミスばかり起こしてしまいます。
おすすめの参考書は、重要問題集です。
4月から7月にかけては、重要問題集の理論分野に力を入れて行いました。
使っていた参考書▼
- 重要問題集
- 新演習(理論化学部分のみ)
生物
生物は暗記が鍵を握ってくる教科なので、ひたすら暗記に時間を割くことに重点を置きました。
各模試の範囲を確認して、その範囲で覚えなくてはならないことは全て覚える。
その上で記述問題の数を出来るだけこなし、学校や予備校の先生に添削してもらいました。
使っていた参考書▼
- 大森徹の最強講義126講生物
生活面:高校3年生というプレッシャーに負けないで!
生活面で気を付けていたことは、「高校3年生なんだから、勉強を頑張らなくては」と自分を必要以上に追い込みすぎない。
継続困難な勉強習慣(睡眠時間が極端に短い)を続けようとしないことです。
高校3年生と言えどまだ、部活をやっている人も多いと思いますし、部活を引退するまでは高校2年生から継続している生活習慣を続けることが大切です。
メンタルの持ち方
高校3年生という言葉の重さからがむしゃらに勉強をしだす生徒さんがいらっしゃいますが、そのやり方でメンタルをやられてしまう受験生さんが多いのではないでしょうか。
100%で走っていても、途中でメンタルが追い付かず0%になっては元も子もありません。
私は自分が継続してやれる勉強量(最大のキャパの80%ぐらい)で最大限のパフォーマンスができるように、集中して勉強に取り組むことを意識していました。
高3:8月の過ごし方
「夏を制するものは受験を制す」という格言があるほど、受験生にとっては夏は重要な季節です。
夏前に受けた模試の成績を踏まえて、夏のあとに控えている模試に向けて綿密な勉強計画を立てていきました。
また、夏前に培ってきた基礎力をベースとして、応用問題にどんどん取り組んでいく時期でもあります。
秋以降は共通テスト勉強のことも少しずつ入ってくるため、個別試験に向けて勉強時間を最大限に使える最後の時期でもあります。
勉強面:応用問題に取り組む
今まで、基本問題しかやってこなかった科目の応用問題に取り組みました。
応用問題に取り組むことで、自分の基礎力の穴を見つけることができます。
穴を見つけたらすぐに埋めていく。
夏の終わりの模試では、全範囲がテスト範囲になることが多いため、特定の分野に偏らず全ての分野において基本の穴を埋めていくことを意識しました。
応用問題おすすめの参考書
- 理系数学のためのプラチカ
- 名門の森
- 新演習
生活面:規則正しい生活を崩さない
夏休みは学校もなく、生徒さんによっては夜型の生活になってしまいますが、これはとても危険です。
ただでさえ受験勉強で疲れているのに、夏休み明けに生活習慣を戻すということは至難の業。
そのまま、遅刻が多くなり、成績表の遅刻数は増える、ということが起きるようでは特に推薦入試を考えていたら命取りになるでしょう。
推薦を考えていないとしても、生活習慣の乱れは心の乱れになり、メンタルヘルスにもよくありません。
なるべく、夏休み前と同じ時刻に起きて、塾や学校の自習室などに行き、夏休み前と同じ時刻に就寝することを心掛けていました。
高3:9月から12月
いよいよ夏休みもあけて受験も近くなる季節。
特に現役生は、学校も再開して時間がないため、いかに効率よく勉強していけるかがカギになると考えていました。
気負いすぎず、でも緊張感を持って日々過ごしていました。
勉強面:個別試験対策と共通テスト対策の両立
高3の秋からはぼちぼち、共通テスト対策のことも視野に入れていかなくてはなりません。
いつから本格的に始めるか、一概には言えませんが、私の場合は少なくとも11月中旬ぐらいからは完全に共通テスト対策の勉強にシフト。
また、今までの模試を受けて不得意だなと思った共通テストの科目は、10月ぐらいから少しずつ取り組んでいきました。
国公立医学部では、共通テストの少しの差が命取りとなることがあります。
決して共通テストを甘く見ず、注意深く対策しましょう。
秋は自分の実力を伸ばせる最後の期間でもある
秋は、自分の実力を伸ばせる最後の期間でもあります。
特に現役生は、秋に伸びやすいのではないでしょうか。
しかし、もちろん何もやらずして伸びるわけではありません。
秋からは夏までに引き上げた実力を、ベースにして自分が受ける予定の過去問に取り組んでいきました。
もちろん、結局共通テスト後の受験校を決めるため、今の志望校を受けることができないかもしれません。
だからと言って、過去問をやる意味が消えるわけではありません。
過去問に取り組むことで生まれる一番の価値は
過去問に取り組むことで生まれる一番の価値は、大学入試に出てくるような、計算がややこしい問題に慣れるということです。
問題集の問題はどうしても数値がきれいだったり、解説がしやすく、取り組みやすい問題が多いです。
しかし、本番の入試問題はもっと数値が汚いし、取り組みにくいです。
入試問題に早くからなれることで、このような問題への対応力の格段に上がり、共通テスト後に出願した大学の過去問をやっていくうえでも使えるスキルとなります。
共通テスト対策の勉強と個別試験対策の勉強の比率の目安
| 月 | 比率 |
| 9月 | 1:9 |
| 10月 | 3:7 |
| 11月 | 5:5 |
| 12月 | 0:10 |
おすすめの参考書▼
- 駿台が出している共通テスト対策問題集
共通テスト対策問題集の難易度は、代ゼミ<本番<河合塾=駿台<<<<<Z会という認識でいました。
生活面:メンタルの保ち方
いよいよ受験が近くなり不安が増して勉強が手につかない、、という受験生も多いと思います。
私もそうでした。
しかし、ここから受験が終わるまでは、メンタルを壊して勉強ができない、という事態になるとなかなか合格が厳しくなります。
なので、少しでも心に限界を感じたら、勉強から数時間ももしくは1日離れることもしていました。
ここから受験が終わるまでは、今まで以上に限界突破して勉強していくというマインドより、メンタルを保ち続けるということのほうが大切になってくると考えていました。
共通テスト後の動き
受け終わった共通テストの結果は変わりません。
いろいろ思うのは1日にして、次の動きを大切にしていました。
まず、かなり個別試験対策用の頭の使い方が鈍っていました。
そのため、数日間は夏から秋にかけて使っていた参考書などをやり、頭の使い方を思い出す。
私立を受ける受験生は、そのあと各大学の過去問をやり、流れるように私立受験を進めるのが良いかもしれません。
国立しか受けない、という受験生は共通テスト後40日あるので、受験までのメンタル維持のためにも1日ぐらいは息を抜いて、その後過去問に取り組み、40日を走り抜きましょう。
2027年度浜松医科大学の入試形態の予想
2027年度から、医師の偏在化を解消するため医学部の定員が削減される大学があります。
※参照元:医師の確保・偏在対策における医学部臨時定員の方針について(厚生労働省)
今のところ(2026年7月5日)浜松医科大学医学部に定員削減はありませんが、医学部人気の波は収まっていない風潮から見ても、倍率が少し高くなることが予想されます。
※参照元:医学部(医学科・看護学科) 学生募集要項等|国立大学法人 浜松医科大学
一方で入試形態は教授の変化がない点からもあまり変化がないと思われます。
従来通りの対策で合格は充分狙えることでしょう。
医進会でも、「医学部定員削減」について、解説しています。
こちらの記事も参考にしてみてください▼
まとめ
今回は、浜松医科大学医学部に現役合格した筆者が、高校3年生の1年間を振り返りながら、時期ごとの勉強法や生活面で意識していたことを振り返ってみました。
医学部受験では、ただ長時間勉強するのではなく、その時期に何を優先して取り組むべきかを考え、計画的に学習を進めることが大切です。
また、受験勉強を最後まで続けるためには、勉強だけでなく、生活リズムやメンタルを整えることも欠かせません。
この記事で紹介した考え方や勉強法を参考に、自分に合った学習計画を立て、最後まで諦めずに受験勉強を続けてください。
皆さんが浜松医科大学医学部合格をつかみ取れることを願っています。






