こんにちは、医学部専門予備校の医進会です。
大阪府東大阪市に医学部を構える、近畿大学医学部医学科。
西日本を代表する私立の医科系総合大学として、一般選抜には毎年1,500名前後の受験生が集まります。
「どの科目を、どこまで、どのように仕上げれば合格に届くのか」。
これは多くの受験生が抱える共通の悩みではないでしょうか。
本記事では、近畿大学医学部「一般選抜・前期(A日程)」の入試制度と出題傾向をもとに、合格へ直結する対策・勉強法を科目別に解説します。
合格の鍵は、英語・数学・理科をマークシート方式で「速く・正確に」処理する力です。
それでは、合格のポイントから順に見ていきましょう!
情報提供者:既卒・滋賀医科大学在籍(2021年度 一般前期合格)

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近畿大学医学部医学科「一般選抜・前期(A日程)」合格のポイント
- 一次はマーク式中心の学力試験(英語・数学・理科2科目)計400点、二次は小論文+個人面接で合否が決まる
- 英語・数学は各60分100点で全問マーク式。取りこぼしがそのまま失点に直結する高得点勝負
- 理科は2科目120分200点。物理は大問2題とやや難化傾向、化学・生物は標準〜やや難で計算・論述が中心
- 数学は2024年度から他学部と共通問題となり、いっそう高得点勝負の傾向が強まっている
- 二次の面接は個人面接(10分程度)と小論文(40分・400字)。建学の精神への理解も問われるとされる
近畿大学医学部「一般選抜・前期(A日程)」の日程・募集人数・入試科目おさらい
対策に入る前に、押さえておきたい基本情報を整理します。
以下は近畿大学が公式サイトで公表している、令和9年度(2027年度)入学試験の一般選抜・前期(A日程)に基づく内容です。
近畿大学は私立の医科系総合大学で、一般選抜(前期・A日程)は大学独自の学力試験のみで一次選抜を行います(共通テスト利用選抜は別方式です)。
| 日程(令和9年度) | 出願期間:2026年12月18日〜2027年1月14日 一次試験:2027年1月31日 一次合格発表:2027年2月10日 二次試験:2027年2月14日 最終合格発表:2027年2月23日 |
| 募集人員 | 一般選抜・前期(A日程)50名ほか(詳細は要項参照) |
| 試験内容 | 一次:学力試験(英語・数学・理科2科目) 二次:小論文・個人面接 |
| 一次試験科目・配点 | 英語100点 / 数学100点 / 理科200点(2科目計)/ 計400点 |
| 二次試験科目・配点 | 小論文(40分・400字)・個人面接(10分程度)※配点は非公表 |
| 出題範囲 | 英語・数学(数学I・II・III・A・B・C)、理科(物理・化学・生物から2科目) |
【教科別に対策】近畿大学医学部「一般選抜・前期(A日程)」の入試傾向から対策と勉強法を解説
英語
| 年度 | 問題構成・傾向 |
| 2025 | 全13ページ・全問マーク式。単語補充、同義語選択、段落空所補充(トウモロコシの起源・Ectoconus・水素エネルギー政策)、長文読解(ディープフェイク・進化の拡張総合説・宇宙太陽光発電) |
| 2024 | 大問4題・全問マーク式。文法・語彙の空所補充1題、長文読解3題(ベートーヴェンの死因DNA研究、ChatGPTと教育、10代の脳と危険行動) |
| 2023 | 大問4題・全問マーク式。語彙・文法の空所補充1題、長文読解3題(短鎖タンパク質、フーコーの振り子、スペースXと火星移住) |
試験時間60分・100点、全問マークシート方式です。
2025年度では単語補充、同義語選択、段落空所補充、長文読解と問題形式の細分化が進み、多様なパッセージが提示されました。短時間で異なるタイプの英文を正確に処理する訓練が不可欠です。
1. 長文読解3題を安定して処理する練習を
配点の大部分を占める長文読解は、科学・社会系の幅広いテーマから出題されます。
短時間で複数の異なるタイプの英文を精度高く処理するため、特定の医療系テーマに絞らず、科学史やテクノロジー、環境問題など多様な英文に触れ、速読と内容把握のスピードを養いましょう。
2. 専門的な語彙を語注なしで読める状態に
語注がない状態で専門用語が登場するため、過去問で出てきた科学・医療系の頻出語彙はノートにまとめ、確実に覚えておきましょう。
3. 大問1の文法・語彙で確実に得点する
序盤の大問は単語・文法・語彙の空所補充や同意語句選択です。
4. マーク式ならではの時間配分を
文法・語彙問題集を一冊完璧に仕上げ、長文の前にここで確実に得点を稼ぐことが重要です
60分で大問4題以上を解く必要があるため、迷う問題に固執すると最後まで解ききれません。過去問演習ではストップウォッチを使用し、時間配分を完全に固定しましょう。
数学
| 年度 | 問題構成・傾向 |
| 2025 | 大問3題・空所補充マーク式。対数関数(三角関数との融合)、確率(漸化式)、空間座標(球面と平面の交線) |
| 2024 | 大問3題・空所補充マーク式。座標平面(2円周上の点)、数列(規則性)、対数関数(方程式・不等式)。この年度から他学部共通問題化 |
| 2023 | 大問3題・記述式併用。確率(得点ゲーム)、数列・整数、図形と計量(余弦定理) |
試験時間60分・100点です。2024年度以降は全学部共通問題となり、難問攻略よりも標準的な良問をミスなく素早く解く力が合否を大きく分ける傾向が強まっています。
1. 解答形式が年度で変わる点に注意する
年度によりマーク式のみの場合と、途中式も記述する形式の場合があります。最新の入試要項を確認し、どちらにも対応できる準備をしておきましょう。
2. 頻出テーマを教科書〜標準レベルで固める
確率、数列・整数、図形と計量、座標・ベクトル、対数関数は不動の頻出分野です。典型問題を見た瞬間に解法が浮かぶよう、標準問題集を反復しましょう。
3. 他学部共通問題化による「正確性」の重視
2024年度以降の全学部共通問題化により、難問を解く能力以上に、標準的な良問をミスなく素早く解く処理能力が合否を分けます。
ケアレスミスや計算ミスが失点に直結するため、日頃から検算の癖をつけて確実に得点しましょう。
4. 記述式の場合は部分点を狙う
記述式がある年度では、完答できなくても式や考え方を論理的に書き残すことで部分点が期待できます。
日頃から「答えを出す」だけでなく、「説明する」記述の練習をしましょう。
物理
| 年度 | 問題構成・傾向 |
| 2025 | 大問2題・空所補充式。力学(ばねと単振動、気体圧力)、荷電粒子の運動(質量分析器) |
| 2024 | 大問2題・記述式。不純物半導体中のキャリア運動、水面波の干渉 |
| 2023 | 大問3題・記述式。力学(パイプ内運動)、電磁気(コンデンサー)、原子(放射性崩壊・年代測定) |
理科2科目で120分です。
物理は大問2〜3題で構成され、未知の設定や最新の応用問題(質量分析器、半導体中のキャリア運動など)においても基本法則を冷静に当てはめる思考力と対応力が問われます。また、中間値補正法(部分点方式)が採用されている点も特徴です。
1. 未知の設定にも基本法則を冷静に当てはめる
質量分析器や半導体中のキャリア運動など、他大学では見慣れない未知の設定が出題されます。
どのような状況であっても、高校物理範囲内の基本法則を冷静に当てはめて立式するトレーニングを積みましょう。
2. 原子・波動も手薄にしない
原子や波動といった分野も頻出です。
教科書レベルの内容を疎かにせず、一通り網羅して基礎的な得点源にしましょう。
3. 中間値補正法(部分点方式)を意識した記述
採点には、中間値補正法(部分点方式)が採用されています。
最終的な答にたどり着かなくても、途中式や思考プロセス、グラフを丁寧に残すことで加点が得られるため、論理的な答案作成を心がけましょう。
4. 時間配分のシミュレーション
理科2科目で120分です。
得意科目から着手するのか、物理を優先するのかを過去問で事前に決定し、本番での迷いをなくしましょう。
化学
| 年度 | 問題構成・傾向 |
| 2025 | 大問3題・空所補充+記述式。無機(電離平衡、酸化還元)、気体と熱化学、有機(構造決定) |
| 2024 | 大問3題・記述式。無機(ハロゲン、沈殿定量)、理論(分配平衡)、有機高分子(重合度計算) |
| 2023 | 大問3題・記述式。無機(ソルベー法、電極変化)、理論(気体、生成熱)、有機(異性体、論述) |
理科2科目のうち化学は大問3題構成が多く、化学反応式や構造式の記述、実験考察の論述問題が必須となっています。
単なる丸暗記ではなく、操作の背景にある「原理」の理解が求められます。
1. 「無機1題+理論・有機+有機高分子」の構成を把握する
近年の出題パターンはほぼ固定されています。
無機化学(特に反応式や電池)を必ず単独の得点源にし、安定したベースを作りましょう。
2. 実験・論述への対応力をつける
実験操作や収率についての論述は、必須の出題です。
単に結果を暗記するのではなく、「なぜその操作が必要なのか」という根底にある化学的原理を深く理解し、自分の言葉で正しく説明できるように準備しましょう。
3. 理論分野の計算量をこなす
分配平衡や熱化学など、計算過程が長い問題が出題されます。
標準問題を素早く処理し、ミスなく完答するスピードが合格ラインです。
4. 有機構造決定の演習を積む
正確な構造式の記述や異性体決定は、必須項目です。
標準的な問題集を用いて、与えられた条件から素早く骨格を特定し構造式を描き切る演習を繰り返しましょう。
生物
| 年度 | 問題構成・傾向 |
| 2025 | 大問3題・空所補充+論述。内分泌(ホルモン)、代謝(呼吸・発酵)、遺伝(連鎖・組換え) |
| 2024 | 大問3題・記述論述。呼吸(呼吸商)、遺伝子判定(PCR・電気泳動)、免疫(糖尿病モデルマウス) |
| 2023 | 大問3題・記述論述。分子生物学(実験手法)、動物生理(血液凝固)、遺伝・発生(エピジェネティクス) |
理科2科目のうち生物は大問3〜4題で構成され、「血液・免疫」および「分子生物学(実験手法)」が最重要テーマとして頻出します。
100〜150字程度の論述では「結論→根拠→まとめ」の構成を徹底する練習が必要です。
1. 血液・免疫分野を重点的に仕上げる
血液・免疫分野は、最重要テーマとして毎年出題されます。
酸素解離曲線や血液凝固、免疫反応の仕組みを概念レベルから確実に仕上げておきましょう。
2. 実験手法の原理を理解する
PCR法、電気泳動、制限酵素処理などの分子生物学的実験手法は、最重要出題テーマです。
実験手法の原理と目的を図解やフローチャートとともに深く理解しておきましょう。
3. 字数制限のある論述対策
100〜150字程度の論述問題が出題されます。
「結論→根拠→まとめ」という論理構成を徹底的に意識し、指定文字数内で簡潔かつ的確に表現するトレーニングを重ねましょう。
4. 計算問題も確実に得点する
呼吸商の計算など、代謝分野での計算問題も必ず出ます。
公式や概念を正しく理解し、ミスをなくしましょう。
面接・小論文
個人面接
個人面接は、大学公式サイトでは「個人面接(1人10分程度・段階評価)」とされ、予備校の分析では面接官2名程度とされています。
志望動機などの定番質問に加えて、近畿大学の建学の精神である「実学教育と人格の陶冶」への理解が問われる傾向にあるとされています。
対策としては、典型問答の暗記に頼らず、志望理由や医師を志す理由を自分の言葉で説明できるよう準備しておくこと。建学の精神への理解も、自分なりの言葉で語れるようにしておくと安定します。
小論文
小論文は40分・400字(段階評価)で、大学公式サイトでは「与えられた主題について論述する」形式と説明されています。
実際の出題テーマは、
- 2025年度(2月9日実施)「自分よりも他者を優先する利他的な考え方をすることが、自分自身の人生に及ぼす良い面と悪い面について、具体的に例を挙げて意見を述べよ」(横書き400字以内)
- 2024年度(2月11日実施)「大学病院の専門医療に従事する医師と、地域医療に従事する医師の考え方の違い」について400字で論述するもの
- 2023年度(2月12日実施)「良医への学修における自らの課題と克服法」を400字で述べるもの
でした。
資料文の提示は見られず、医師としてのあり方や人間性そのものを問う一行程度の主題が示され、そこに自分の考えを400字で組み立てさせる形式が3年連続で続いています。
対策としては、「結論→理由→具体例→まとめ」の型を固めたうえで、医師像・医療のあり方・人間性に関する自分の考えを400字という短い字数で書き切る練習を積むことが有効です。
面接・小論文とも配点は公表されていないため、一次試験の対策に軸足を置きつつ、直前期にまとまった時間を確保して準備するとよいでしょう。
※小論文のテーマは2023〜2025年度の実問題原本に基づく確定情報です。面接の面接官人数や評価の具体的な観点は大学から公表されておらず、上記は予備校の分析に基づく情報です。形式は年度により変わる可能性があるため、最新の情報は大学公式・予備校の最新の分析でご確認ください。
※参照元:医学部 医学科 一般入試・前期(A日程)(近畿大学入試情報サイト)
※参照元:2023〜2025年度小論文問題原本(近畿大学医学部・一般選抜前期)(https://kindai.jp/exam/past/)
※参照元:近畿大学医学部一般選抜に合格するための対策(過去問分析)(メルリックス学院)(https://melurix.co.jp/blog/info/medical/kinki_ippan2026)
まとめ
近畿大学医学部医学科の一般選抜・前期(A日程)について、入試制度の概要と科目別の対策・勉強法をご紹介しました。
一次試験400点(英語・数学・理科2科目、いずれもマークシート中心)の学力勝負で、合格最低点は近年6割前後まで上昇し、高得点勝負の傾向が強まっています。
取りこぼしを作らず、標準レベルの問題を速く正確に解き切る力を過去問演習で仕上げることが、最短の合格ルートになります。
なお、近畿大学大学公式サイトで最新の学生募集要項を必ずご確認ください。






